Flamestab® NORTM116 FF
ノンハロゲン系難燃剤
ポリオレフィン繊維・フィルム・不織布などの耐候性を付与
Flamestab® NOR 116 FFは難燃グレード製品の安全性向上に貢献します
- 単体で難燃性を発揮
- ハロゲン系難燃剤および酸化アンチモン削減効果
- 限界酸素指数 (LOI) 向上
- 低塩基性NOR 型HALS として優れた耐候性を付与
優れた難燃効果と取扱い性
Flamestab® NOR116 FF は有機化合物であり、通常のプラスチック添加剤と同様に取扱いができます。即ち樹脂に対して優れた分散性を示すとともに、物理的・機械的物性を阻害しません。Flamestab® NOR116 FF は固相で難燃性を発揮します。気層で難燃性を発揮するタイプの難燃剤より効果的です。これらの利点から極めて低濃度でその効果を発揮する事が確認されており、MVSS 302(自動車内装用燃焼試験)による評価では添加濃度僅か0.5%で、規格を満たすことができました。また本製品はFF 粒形をしておりフィード性に優れている事から、円滑な樹脂コンパウンド生産をサポートします。
MVSS 302(自動車内装用燃焼試験)評価結果
Flamestab® NOR116 FF添加量(%) |
不織布重量 (g/㎡) |
燃焼速度 (㎝/min.) |
合否 |
---|---|---|---|
なし | 129 | 10.2 | 不合格 |
0.5 | 138 | 未着火 | 合格 |
1.5 | 132 | 未着火 | 合格 |
他難燃剤の削減効果
Flamestab® NOR116 FFは、樹脂において一定の難燃性を保持しながら他の難燃剤(ハロゲン系、アンチモン系)の削減効果を発揮する事ができます。この事は難燃性樹脂の製造から最終製品の使用状況において、安全性の向上に貢献すると考えています。次の例では酸化アンチモンを未使用とするだけでなく、代表的なハロゲン系難燃剤であるDBDPOの使用量を50%以上削減する事に達成しています。
PP射出成型物のUL 94 V-2評価結果
Flamestab® NOR116 FF添加量(%) |
DBDPO(%) | sb2O3(%) | 合否 |
---|---|---|---|
0 | 10.5 | 0 | 不合格 |
0 | 10.5 | 3.5 | 合格 |
0.25 | 5 | 0 | 合格 |
限界酸素指数 (LOI) 向上
Flamestab® NOR116 FF の効果は、限界酸素指数 (LOI)でも確認することができます。LOI が空気中の酸素濃度である21 を超える場合、その物質は空気中では燃焼継続ができず、難燃・不燃性を示します。下記はPP 不織布におけるLOI 測定結果であり、本製品の効果により不織布が難燃性となったことを示しています。
PP不織布(100gsm)におけるLOI
高耐候性付与
Flamestab® NOR 116 FF はNOR 構造を有している事から、通常のHALS としても優れた性能を示すことが分かっています。一般的な高性能HALS との比較でも、その高い耐候性を示すだけではなく、臭素系難燃剤との併用でもその効果を発揮します。
単独及び臭素系難燃剤併用下での耐熱性試験結果